みなさんこんばんは。
ここ数日、ライヴバカならぬ演劇バカと化している私。
今日も行ってまいりました三軒茶屋シアタートラム。演劇ユニットG.COMによる"闘争か、逃走か。~或は、浄水器販売員の異常な日常~"の最終日。
結果的に最初に予約していた昨日(3日目4幕目)以外に、初日、最終と同一演目を3度観劇しました^^;;
でもですね、毎回ワクワクしながらの観劇でしたし、それなりに学ぶ事もありました。
そんな素敵な舞台を演じてくれた俳優陣のみなさん、演出家の三浦剛氏、スタッフの皆さん、お疲れ様でした。
そして毎度の事ですが、きっかけを与えてくれたまみちゃんに心から感謝です^^
本日、最終日を迎えた事ですし、少し内容にも触れようかと思います。
まず、今回同一演目を三回見た理由ですが・・・単にツボったからです^^;;
この"闘争か。逃走か"を十二分に楽しむには、少なからず物理、科学、数学といった理数のトピックス的知識が必要でした。
私・・・若かりし頃は理数系の学校にいながら、数学が大嫌いで歴史や考古学が大好きという変な奴でした^^;
フェルマーの最終定理、ゴールドバッハ予想。マクスウェルの悪魔、エントロピーに重力、シュレディンガーとその猫・・・。
(みなさん、全部わかりますか?^^;)
これらのキーワードが初日公演に出てきたときには、”マニアックだぁ~w”と思いながらも、内容に共感できる自分が滑稽でしかたありませんでした^^;;
”そうか~世の中に出ても全く役に立たない、クソ面白くもなかった学生時代の授業は、この劇を見るためだったんだぁ~w”と、自嘲せずにはいられませんでした^^;;
(実際には、これらを数学や物理学としての授業でだけでなく、自然科学という客観的視野の授業で学んだことは、脱サラして今の仕事に方向転換したり、人生論を考える上で少なからず参考にはなりましたが・・・^^;・・・というのも、これらの小難しい話を突き詰めて行くと、哲学論になるんですよ・・・ご存知の方はご存知でしょうけど・・・^^;)
もっとも、ロビーに、”闘争か、逃走か。”の用語集が置かれていて、ちゃんと理解できれば劇の理解には事欠かないようにはなっていましたが、それに気が付いたのは最終日の退出時^^;;
そして・・・直接言葉としてはでてこなかったけれど、劇中、その根底にあると思われた熱力学の第二法則・・・。
エントロピーが最大になる・・・つまり、劇中で言うところの世界の終わり・・・。それを防いできた村長=サラリーマンの男(若かりし頃の村長)。
物語の終盤、男は、村に来て初めて村長に出会った時にもらったマッチ箱の、”いつも最後の一本のマッチ”を確認して、やっと、ありえない事だが、目の前の現実を受け入れることができ・・・こうつぶやく・・・”ま、いっか・・・”と。
それまでの男は、目の前で村人が繰り広げる非現実的な事象や会話を全く受け入れられずに来た・・・。
自分を助けにきた、尊敬する・・・ひそかにあこがれる部長さえもが村人と一緒に違和感なく溶け込んでいる現実を否定し続けてきた・・・。
それが、最後に自分で使ってなくなってしまったはずのマッチが、再びからからとハコの中で音がするのを聞いて・・・ま、いっかと^^;
いま、みなさん(自分も含めてですが)の目の前にある現実・・・どんなに自分が望むと望まざるとに関わらず・・・目の前の現実を受け止めていますか?
ま、いっか・・・でもいいです^^;現実を受け入れていますか?それとも現実逃避?
あなたは・・・自分は・・・、現実と闘争していますか?それとも、現実から逃走していますか?
そんなことを考えさせられる演目でした。
今回の観劇のきっかけは、毎度お馴染み、まみちゃんのバイオリンですが・・・今回もやられました^^;俳優陣がすばらしかったです。
部長を演じた佐藤さん・・・颯爽とした感じに世のサラリーマンならこんな部長いたらいーなーっと思うのではないでしょうか?^^;実際、終演後ロビーで拝見しましたが、大変素敵な方でした^^
博士を演じた田谷さん・・・役どころ的に、重要でありながら、力の強弱の加減が心地よく、ほれぼれしました・・・。
電気屋の星野さん・・・声がいいですよね・・・^^初日、自転車で登場したときに頭をぶつけて登場したのが忘れられません^^;;
Z役の富所さん・・・劇団のムードメーカー的演技をされていて・・・重力芸(笑)&部長とのお母さん論のからみ・・・バカ受けでした^^;;
トム役の奥田さん・・・Zとのコンビ・・・最高です!演劇で劇中ラップを刻むの・・・初めて見ました・・・最初は違和感あったんですが、劇と回が進むにつれて、なくてはならない存在に^^;
駐在役の藤田さん・・・なんか、シラフでも酔ってるような感じで^^;・・・名人芸ですねあそこまでくると・・・っていう演技でした^^
レディー&村長・・・この二役、後も触れますが・・・昨年観劇した”風のクロニクル”を思いださせるような演技で・・・言葉がでませんでした・・・。
農家のお二人・・・エキセントリックな役柄を演じていて・・・村長に続いての登場で、この辺鄙な村の住人の象徴みたいな演技をされていました。
子役の二人・・・かわいい!とにかくかわいい(笑)
みなさん、個性的な役どころ満載で、3回見ても飽きませんでした^^
話はちょっとそれますが、3回見たといえば・・・細かな部分で各回で違いがありました。
昨日(3日目4公演目)は、部長の靴が脱げたり^^;、学蘭さんが学ランを脱ぐと同時に眼鏡がぶっ飛んだり・・・^^;
本日(最終日)も、博士が改造した携帯を男が耳にあてるときの当て方、雨男を農夫がピストルで撃つところでは、音が鳴らなくて弾が出ずにピストルを投げつけたり(雨男を撃つのが残酷だという意見でも出て演出を変えたのか・・・アクシデントだったのか?あれがアドリブで対応したのだとしたら、すごいですね^^;)・・・。
ラッパー、トムさんのボイパも各回で違いがあったようですし^^・・・テントの中でのボイパ+ヴァイオリンでのアイネ・クライネ・ナハトムジーク・・・ほんの数小節でしたけど、続きを聞きたくなりましたし^^;
で、戻りますが・・・。
雨男を演じた浦河さん・・・セリフはないけれど、劇中重要な役割を演じていたと思います。エントロピーの増加に反する自然力の象徴だったのでしょうか・・・。実際の所はわからないけど、それぞれの科学事象に相反する、地球を守る存在なんでしょうね・・・。
そして・・・浄水器を販売するサラリーマンの男・・・。
内藤羊吉さんという方が演じたのですが・・・なんとなく、”風のクロニクル”を演じた、飯田氏を思い出しました・・・。何がと問われると困るし、3回観て客観的に比較すれば違うというのはわかるのですが・・・。
でも、今日帰宅してわかりました・・・。
さっき、シアタートラムのG.COMの案内を見て、演出家の三浦剛氏からのコメントを拝見したんですが・・・。
いきなり、”先日、演出家、越光照文に会ってきた。僕の師匠。・・・”と。
これを見てそれまで感じていた”闘争か、逃走か。”に流れる雰囲気が、風のクロニクルに重なっていた理由がわかりました・・・。
昨年、俳優座で観た”風のクロニクル”と”虹のクロニクル”は、越光照文氏の演出。
もちろん、三浦氏は非現実を取り扱い、越光照文氏は学生闘争という現実世界を描いている(でも世間からはタブー視された話題)という違いはあるものの、一般の人には受け入れがたい(学生闘争と、天皇さえも狙った爆弾テロ)事実(=非現実としたいという世の願望)と、非現実という共通項が、そんな雰囲気の相似を感じさせていたようでした。それも、師弟関係のある二人の演出家によって。
終演後、今日はちゃんとまみちゃんにご挨拶できたのですが、そのことについて触れてしまい^^;・・・そんな難しいこと、とっさに説明できないし、理解できないですよね^^;;すいません。変なこと聞いてしまって^^;;
話が難しくなってしまいました^^;
あ、最後になりましたが・・・。
男 : 内藤羊吉
村長 : 河原崎次郎(俳優座)
博士 : 田谷淳
部長 : 佐藤晃子(演劇ユニットG.COM)
レディー : 高安智実
雨男 : 浦川拓海
農夫 : 古口圭介(演劇組織夜の樹)
農婦 : 内海詩野(演劇集団壺会)
電気屋 : 星野祐介(フルタ丸)
駐在 : 藤田健彦
Z : 富所浩一(A級戦犯)
トム : 奥田晃平(演劇ユニットG.COM)
学蘭 : 橋本昭博
少女 : 重盛玲架
妹 : 重盛麻里亜
楽隊 : 鈴木絵由子
楽隊 : 雨宮麻未子
作・演出 : 三浦剛
以上、会場パンフより。敬称略。順不同。
このへんで・・・。
けいでした。